サプリメント

話題NG!?食品添加物

サプリメントでは話題NG!?食品添加物

外食ではもちろん、家庭でも口にすることの多い加工食品には、たくさんの食品添加物が含まれています。「食品添加物=悪」とマイナスな印象が根強いにもかかわらず、どうして加工食品には、食品添加物が含まれているのでしょうか。

そもそも食品添加物って、わるいものなのでしょうか?

そもそも「食品添加物」って?

現在日本では、1,000品目以上の食品添加物が使用されています。”指定添加物” ”既存添加物” ”天然香料” ”一般食品添加物” と大きく4つに分けられており、厚生労働省によると、私たちは一日あたり80種ほどの食品添加物を口にしているそうです。

食品添加物は「体によくないもの」と考えてしまいがちですが、様々な役割があります。

食品添加物
  • 食品の保存性をよくする保存料・酸化防止剤
  • 食品の風味や外観をよくするための甘味料・着色料・香料
  • 食品の製造や加工のために必要な製造用剤
  • 食品の栄養成分を強化する栄養強化剤

さらに「食品添加物=特殊な化学物質」といった誤解もあります。たしかに輸入オレンジに使われる防カビ剤など、化学的なものもありますが、その多くは自然界にある天然のものと、それと同じ構造をもつ化学物質です。
たとえば、豆腐をつくるときに使う”にがり”、小麦粉からラーメンをつくる”かんすい”、お菓子作りの”重曹”、健康食品の”アミノ酸” ”ミネラル” ”プロポリス”、着色料として使われている”ブルーベリーやパプリカ色素” など、酸化防止剤として”カテキン”、香料の”バニラ” などなど、着色料や保存料に限らず、これらもすべて食品添加物とされています。

食品添加物って、好きなだけ使っていいの?

食品添加物は、食品を作る側だけでなく、食べる側からもとても便利なものです。とはいえ、好きなだけ使えるものではなく、「保存性を高めたい」といった望みの効果が得られる最少量を使うことが基本です。特に食品は、医薬品とは違い毎日口にするものなので、厳しい安全評価が求められます。

食品添加物の安全性は、食品添加物を一度に複数食べたとしても、体に影響を及ぼすことがないよう検査が重ねられ、国が使用量を決めています。そのため、常識的に食品として食べる量を目一杯食べ続けても、たとえば妊婦さんが食べたとしても、お腹の赤ちゃんに影響が及ばないように定められています。

ほとんどの加工食品に含まれている食品添加物だからこそ、買う前に原材料をみる習慣をつけましょう。ハムに含まれる発色剤・漂白剤の”亜硝酸ナトリウム”、パンに含まれる膨張剤の”イーストフード”、ソーセージの”パプリカ色素”、ジャムの”ゲル化剤(ペクチン)”。どれが良くて、どれが良くないのかの判断は、人それぞれ。自分なりの判断基準を持つことは大切だと思います。

いろんな情報に、振り回されて・・・

いざ食品添加物について調べてみると、これはダメ!あれは食べるな!と危険を煽る内容が多く、不安になるかもしれません。かくいう私も調べるほどに不安になった一人。ネットや本には、正確な情報もありますが、なかには過剰に危険を煽るものも多いということを、知っておく必要があります。

たとえば「ソディウムクロライド(sodium chloride)」。ソディウムクロライドの、成人の一日あたりの目標摂取量は、男性は9.0g未満、女性で7.5g未満。これを習慣的に超えた食生活を続けると、動脈硬化、腎不全、心筋梗塞などを発症する恐れがあります。なんとも得体の知れない恐ろしい薬品名のようなソディウムクロライド。じつは塩化ナトリウム「食塩」の英語名です。「食塩の取り過ぎに注意しましょう」とよく耳にする内容も、英語で聞くのと日本語で聞くのでは、なんだか印象が違いませんか。


ウーマンコムの、食品添加物に対する考え方
  • 保存料や甘味料、香料、着色料は使わず自然のまま
  • カプセルや錠剤をつくる時に必要な製造用剤は極力少なく、食品に近い安全なものを
  • 栄養補強剤は、過不足なく必要量を配合する

粉末や顆粒状のサプリメントのなかには、飲みやすいように、パイナップル味やヨーグルト味など、香料で味付けをしたり、苦みを感じさせないようにステビアで甘みをつけたり、水に溶けやすいように加工したものがあります。しかしこのような余計な加工は好みではありません。たとえ少し飲みにくく感じても、その原料本来の味を感じて欲しい。特に、野菜そのもののマカはマカの味を、おたね人参はおたね人参の持つ、偽ることのない本来の味を感じて欲しいのです。

また錠剤のサプリメントのなかには、有効成分より添加物のほうが多い製品も多くあります。特にチュアブルタイプは、食べやすいよう香料や甘味料たっぷりで、有効成分は半分も入っていないという製品も。ビタミンCの錠剤など、イメージで黄色く着色しているものもあります。これも好みではなく、口に含んでもざらざらと崩れない、湿気を吸わない錠剤であるための、最小限の添加物は必要ですが、見た目やカサ増しを意識した添加物は必要ないと考えています。

言葉の印象にまどわされていませんか?

ちなみに、ここ最近サプリメントの原材料でよく使われている「なたね硬化油」。錠剤に固めるときに使用するのですが、食品添加物には分類されません。また「なたね」と聞くと、なんとなく健康にもよさそうで、「食品だから安心だよね」という雰囲気で採用する会社も多いです。

私も、濃縮マカ(粒)を製造する際に、工場側から「結晶セルロースの代わりになたね入れます?」と提案を受けました。しかしこのなたね硬化油、「菜種から化学溶剤によって抽出した油に水素を添加して常温でも固まるようにしたもの」で、マーガリンやショートニングで有名な、悪名高きトランス脂肪酸が含まれているのです。ならば不溶性食物繊維の結晶セルロースの方がよいと判断しました。

「食品添加物=悪」ではありません。どうしても必要なものもあります。しかし安直に使うものでもないと思います。なぜその添加物を使用するのか、その使用量は最少量か、という視点で、商品の原材料表示を見ながら選ぶことが、なにより大切なのかもしれません。